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生麺のフォーと肉骨を煮出したスープが特長のフォー専門店 〜 ベト屋(本郷三丁目)

 

こんにちは!We love Vietnam 編集部です。

数あるベトナム料理の中でも日本人に特に人気の麺料理フォー(Phở)。このフォーを扱う専門店が日本でも増えてきました。今回ご紹介するのは、肉骨に野菜など自然由来の素材を加えて10時間以上も煮込んだオリジナルのスープに、日本でもまだ珍しい生麺のフォーを合わせたフォーの専門店「ベト屋」。旨味がありコク深い金色のスープに、そのスープをたっぷり吸ったモチモチのフォーがしっかりマッチしています。ベトナム本場のフォーが食べられる場所を日本にも作りたいとの思いで、ベトナム人女性が中心となって立ち上げた専門店です。

生麺が特長のフォー専門店

今年3月に開業したベト屋本郷店は、学生やサラリーマンが行き交う本郷三丁目交差点の近くのビル1階に入居。ベトナム雑貨や装飾をあしらった店内には、ゆったりとしたベトナム民謡が流れます。平日の午後3時頃に訪れると、スーツを着た日本人のサラリーマンから、ベトナム人学生のグループ、ベビーカー連れの日本人ママの二人組まで、幅広い層のお客さんが各々のペースでフォーを味わっていました。

注文はタッチパネル式のセルフオーダーシステム。定番の牛肉のフォーや鶏肉のフォーをを中心に、丸麺のブン(Bún)を使ったメニューやベトナム風サンドイッチのバインミー(Bánh Mì)なども販売。店内飲食以外に、テイクアウトにも対応しています。

フリードリンクは、お水のほか、ベトナム産のパンダンリーフ茶Trà sâm dứa)が用意されています。東洋のバニラと呼ばれるパンダンリーフ茶はハス茶(Trà sen)などと並びベトナムでも親しまれているお茶の一つです。ぜひ、まだベトナムを詳しく知らないという日本人にも、本場のベトナムのフォーと一緒に本場のベトナムのお茶を楽しんでもらいたいとの思いで、提供しているといいます。

生麺+金色スープのフォー

こちらが同店おすすめ、牛肉のフォーです。牛肉とネギがたっぷりのっていて、食べる前から牛の甘い香りが漂います。見た目もベトナム現地のフォーさながらです。薬味のパクチーとレモンもついて来ます。

同店のフォーのスープは、牛骨のほか、豚骨、鶏骨を大鍋に入れて10〜14時間程度煮込みます。さらに大根、とうもろこし、きのこなど旬の野菜を加え、やさしい味わいの野菜スープに仕立てています。こうして手間と時間をかけて作ったスープは美しく透き通った金色に仕上がります。口に運ぶと、まず牛骨の甘みと旨味がしっかり感じられます。口当たりも柔らかく、やさしい味わいのスープで、食が進みます。

生麺のフォーは、本来のもっちりとした柔らかさの中に、スープの旨味や米の味が凝縮されていて、やはり乾麺とは違った味わいが楽しめます。生麺ならでは、長い麺をつるつるっと吸い上げられるのも快感です!

スープ本来のおいしさを味わったあとは、備え付けの調味料を加えて味を変えてみるのもおすすめです。各テーブルにかわいいイラスト入りの「フォーのガイド」が置いてあります。こちらを参考にしつつ、備え付けのチリソース、ニンニク酢、ヌックマムをお好みで加えてみて下さい。

日本に本場のフォーを届けたい

ベト屋フーズを経営するディン・ティー・トウDINH・THI・TU)さん。2006年に最初に来日した際は、技能実習生として縫製工場で3年間働きました。その後ベトナムに戻り、縫製業などで起業。そして、結婚を機に2016年に再来日しました。

日本でフォー専門店を起業しようと思い立ったのは、妊娠がきっかけ。突然の味覚の変化で、これまであまり興味がなかった「食」に対する考え方が変わりました。というのも、妊娠を機にこれまで普通に食べられたはずの「日本食」が、突然食べられなくなり、改めてベトナム料理に目を向けることになったからです。

この時、自炊以外に、気分転換を兼ねておいしいベトナム料理を求めて多くの店に足を運びましたが、ベトナム人の自分が満足する店が少なかったといいます。中でもフォーは「ベトナム現地のような本格的な味を探しても、見つかリませんでした」。ここで、ベトナムでの起業経験も生きて「ないなら、自分で作ろう」とフォー専門店への挑戦を決断しました。

ベトナム本場のフォーを再現するには、まず、スープの開発が欠かせません。ベトナムのフォーは長時間肉骨を煮出したものに、野菜などの自然由来の風味を加えたスープが主流。日本で再現するため、Tuさんは周りの人を巻き込んで何度も試作・試食を繰り返し、現在のスープの原型を作り出しました。同時に、フォーの麺の調達先を探していたところ、日本で生麺のフォーの生産を手掛ける企業と出会ったといいます。そして2021年7月、生麺のフォーとオリジナルのスープによるベトナム本場の味にこだわったフォー専門店を築地に開業しました。

2店目は本郷三丁目に出店。「ぜひベトナムの本格的なフォーの味を日本人にも知ってもらいたい」と、あえて在留ベトナム人が多い地域ではなく、日本人の外食需要が大きい地域に出店しています。Tuさんは「残念ながら日本に住むベトナム人の暗いニュースも増えていますが、お店を通じてベトナムの魅力を発信したい。ベトナム人についてもぜひ深く知ってもらいたい」とベト屋の目標を話します。もっと多くの人に食べてもらう環境を整えるため、今後は少しずつ店舗を増やしていく計画です。

ベト屋について

肉骨に野菜など自然由来の素材を加えて長時間煮込んだスープと生麺のフォーが特長のフォー専門店 ベト屋さんを紹介しました。ベトナム・ハノイで食べていたようなやさしい味わいのフォーが食べられます。仕事の合間など、多少急いでいる時でも、パッとお店に入って、素早く食を満たすことができるのが専門店の良さですね。今後店舗網が広がっていくのが楽しみです!

ベト屋 本郷店

住所 〒113-0033 東京都文京区本郷2-40-13 1階 地図
行き方 地下鉄日丸ノ内線本郷三丁目駅2番出口より徒歩1分
営業時間 11:00~21:00(持ち帰り、デリバリーも有)
電話 03-6845-7586

ベト屋 築地店

住所 〒104-0045 東京都中央区築地3-11-6 1階 地図
行き方 地下鉄日比谷線築地駅1番出口より徒歩1分
営業時間 10:00~22:00(持ち帰り、デリバリーも有)
電話 03-6264-1370

 

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