こんにちは!We love Vietnam 編集部です。
今回は日本の中でも歴史のあるベトナムタウン、大阪府・八尾市のベトナム料理店ドンアン(Đông An)を訪れました。ベトナム戦争の終結後、ボートピープルとして40年前に来日したご家族が営む、地域のベトナム人の”よりどころ”の料理店です。ベトナム現地を思い出す、牛ダシの染みたやさしい味わいのフォーをいただきました。ベトナムタウン・八尾市の街歩きの様子と合わせてご紹介します。
こんにちは!We love Vietnam 編集部です。
今回は日本の中でも歴史のあるベトナムタウン、大阪府・八尾市のベトナム料理店ドンアン(Đông An)を訪れました。ベトナム戦争の終結後、ボートピープルとして40年前に来日したご家族が営む、地域のベトナム人の”よりどころ”の料理店です。ベトナム現地を思い出す、牛ダシの染みたやさしい味わいのフォーをいただきました。ベトナムタウン・八尾市の街歩きの様子と合わせてご紹介します。
日本にはベトナムの方がたくさん住むベトナムタウンと呼ばれる都市があります。1975年のベトナム戦争終結を受けて、海路で国から逃れてきたボートピープルと呼ばれるインドシナ難民が定住した地域です。大阪府・八尾市もその一つ。年々その数は増えており、2021年4月時点で約2200人のベトナム人が八尾市に住んでいるといいます(「八尾市外国籍を有する市民の状況」より)。
実際にJR八尾駅を降り立つと、さっそく目の前からベビーカーを押したベトナム人のご家族が2組。大通りに出ると、信号待ちをする窓の開いた自動車から、ベトナム語の曲が流れてきます(!)。そして、通りかかった一軒家の表札にはアルファベットで書かれたベトナムの方の名前。いかにこの町を拠点にしているベトナムの方が多いかを、すぐに感じ取ることができます。
八尾駅からドンアンまでは徒歩約10分。のどかな住宅街を抜け、比較的大きな道路沿いに出て、地元のスーパーマーケットのサンコーを過ぎると、ドンアンのお店が見えてきます。かわいい台形のオレンジの屋根が目印です。
小規模ながら温かい雰囲気の店内。店内には料理の写真に加えて、寄せ書きの色紙や、地元の学生からの感謝のメッセージなどが所狭しと貼ってあります。週末の土曜日、ランチのピークを過ぎた午後2時頃に到着しましたが、子供連れのベトナム人のご家族がまだお食事中。キッチンにいる店主や店主の奥さんと話をしながら食事を楽しんでいました。アットホームという言葉がぴったりなお店です。
店主のドンさんは、1983年にボートピープルとして来日。当時、日本政府がインドシナ難民に向けに開設していたセンターなどを経て、八尾市に定住することになったといいます。ドンアンは2006年に開業。ご家族で経営し、今では地域のベトナム人の憩いの場所、そして多国籍な八尾市において国籍関わらず地域住民をつなぐ拠点となっています。
メニューは代表的なベトナム料理なら何でも食べられるくらい豊富。写真入りのメニューは数ページにわたります。いろいろと少しずつ食べたい人にとっては、揚げ春巻きや生春巻きが1本から楽しめるミニメニューがおおすすめです。
今回は王道の牛肉のフォー(Phở bò)を注文しました!新鮮なパクチーが食欲をそそります。お肉もたっぷり入っています。スープは濃厚ながらやさしい味わい。ベトナムで食べるフォーを思い出します。近隣のベトナム人のお客さんも多いため、ふるさとベトナムの味を追求しているといいます。
ミニメニューからは、店主がおすすめしてくれたバインベオ(Bánh bèo)をチョイスしました。バインベオはベトナム中部古都フエの名物料理で、米粉とタピオカ粉を混ぜて作った生地を蒸して、肉や野菜などの具材を乗せた料理。普段はベトナム料理店に行くとどうしても生春巻きや揚げ春巻きを選びがちですが、今日はバインベオをおすすめしていただき大正解。もちもちした食感の生地に、肉や野菜、ヌックマムベースのソースの味がとても良くマッチしています。ナマスとパクチーを乗せるとよりさっぱりいただけます。今日は散策途中のためガマンしましたが、ベトナムビールのおつまみにもおすすめです!
ドンアンでランチのあとは、近隣散策。ベトナムタウンと呼ばれるだけありベトナム食材店が点在しています。商業地ではない、のどかな住宅街の至るところにベトナムが溶け込んでいる”自然さ”が八尾らしさ、といえそうです。
Quán333もアジア食材店。ベトナム語がかかれたベトナム式の緑の看板が目をひきます。この日はお店近くの広場で、国際交流イベントも開かれており、各国のブースが並ぶ中、ベトナムのブースも出店されていました。
新しい一軒家の一階がお店になっているベトナム食品専門店も。Trà Vinh Mart(チャー・ヴィン・マート)店内には、ベトナム食品がぎっしり並びます。若いベトナム人3人グループは、袋いっぱいの食品を購入して自転車に積んで走り去りました。
在日ベトナム人が集い、情報交換や相談の場となっている福光寺(Chùa Phước Quang)です。以前、八尾の近くに住む知り合いのベトナム人から話を聞いていて、一度訪れたいと思っていた場所です。住宅街の一角にある福光寺。ベトナム出身の住職が、在日ベトナム人向けに説法を行うなど、異国の地で心の支えとなっているといいます。訪れた当日も、外を歩いていると心地よいリズムの説法が静かに響いていました。
今回は、歴史あるベトナムタウン八尾を歩きました。ドンアンではお店のご夫妻から日本に渡った当時のことや、八尾のことなどいろいろな話を聞かせていただき、充実したランチタイムになりました。八尾はコロナ禍を経てもベトナム人住民が増えており、今回紹介したドンアンやベトナム食材店など以外にも、バインミー店やカフェの新店開業が続いています。次回の散策が楽しみになしました♪ 近いうちに、第2弾でご紹介します!
住所 | 〒581-0085 大阪府八尾市安中町 8-5-12 地図 |
行き方 | JR八尾から徒歩10分ほど |
営業時間 | 10:00〜22:00(水曜日は定休) |
電話 | 072-992-5723 |